活動報告

富山市視察研修(2)

富山市視察の2日目は、『富山型デイサービス』について、特定非営利法人『にぎやか』を訪問いたしました。

富山型デイサービスは、富山赤十字病院を退職された3人の看護師さんが、“赤ちゃんからお年寄りまで”“障がいの有る無しに関わらず”、一緒に施設に受け入れたデイケアハウス『このゆびとーまれ』に始まったものと言われております。

看護師さんの経験の中で、最後の場面で「家に帰りたい」「畳の上で死にたい」というお年寄りの思い、生きる気力を無くした老人ホームでのお年寄りを目の当たりにし、利用者のふれあいや生きがいを大切にする施設の必要性を感じたからだと思います。

さて、『にぎやか』では、子どもさんからお年寄りまで、また、障がいをお持ちの方など、様々な方と接することができました。初めて訪問したというのに、入った瞬間に和やかにとけ込み、まるでご近所、友人のような感覚でお話をすることができました。

富山型デイサービスの主な特徴は、小規模(一般住宅をベースとして家庭的な雰囲気が保たれていること)、多機能(高齢者、障がい者、乳幼児など、だれでも受け入れ対応すること)、地域密着(身近な住宅地に立地し、地域との交流が多いこと)が挙げられています。
また、その効用として、高齢者の日常生活の改善や会話の促進、障がい者の自立へのつながり、児童にとっては、思いやりや優しさを身につける教育面の効果、地域にとっての福祉拠点の効果など、多面的なものがあると言われています。

事実、『にぎやか』は、その名の通り、視察中、施設職員、利用者そして私たち議員の区別なく、どこからともなく話や笑いがでてくるアットホーム空気が充満しておりました。

一方で、このような施設の『理念と経営』というお話の中で、理念ばかりで経営を考えなければ、事業継続の問題に直面すること、また、経営だけを考えて理念が薄れては、本来の目的が達成できない等、まさに支援体制のあり方を問題提起されているように感じました。

2日間の視察研修でしたが、本当に有意義な富山市訪問になりました。富山市をはじめ、お世話になりました関係者の皆様には、心より御礼を申し上げます。