活動報告

上越市コミュニティ・スクール視察研修

去る8月7日、8日の2日間、私が所属する会派(信政会)の視察研修で新潟県上越市と糸魚川市を訪問し、第一日目は、上越市教育委員会からコミュニティ・スクールの取組についてのお話を伺いました。

コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)ですが、文部科学省によれば学校と保護者や地域の方がともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子供たちの豊かな成長を支え、『地域とともにある学校づくり』を進める仕組みとされています。

現在、ふじみ野市内の各小中学校では、保護者や地域が一緒になって学校の活動を協力、支援する学校応援団が組織され、子供たちの見守り活動をはじめ、環境美化や地域文化活動、さらには読み聞かせ等の学習支援活動など、様々な活動が行われていますが、このような地域連携とは別に、学校運営に関わることが、コミュニティ・スクールの最大の特徴と言えます。

上越市のコミュニティ・スクールは、その核となる学校運営協議会が、
①学校運営の基本方針熟読し承認すること、
②学校の運営全般に意見を述べること、
③学校の運営状況を評価すること、など重要な役割を担っています。

また、学校運営協議会と教育支援活動の実践団体となる地域青少年育成会議を車の両輪と位置づけ、PTAや各種地域団体等も連携して、子供たちを地域でサポートする仕組みが構築されています。

このたびの研修では、コミュニティ・スクールの理念や各小中学校での取組事例の紹介、過去5年間の取組の成果と課題についてのお話を伺いました。
そのなかで取組の成果としては、学校の抱える課題や問題を学校運営協議会の場で具体的に示すことができるようになったことや、日常的な教育活動、行事に委員の参加が増加したことにより、教育課題の解決に有効性を発揮しているとのことでした。
また、課題として学校が挙げられたことは、まだ、家庭教育の支援が不十分であること、地域が考える課題としては、この取組が保護者・地域にあまり知られていないこと等でした。

私は、これまで学校応援団をはじめ、いくつかの地域活動に参加してきましたが、ボランティア参加者のメンバーが高齢化、固定化されてしまい、新たな人材確保が不可欠であること、また、他団体との連携が強化できれば、さらに有効的な活動ができると感じておりました。

その意味において、学校運営協議会が学校と地域の調整役を果たせば、学校づくりだけではなく、学校を拠点とした地域づくりも同時にできると考えております。

上越市は、平成27年に『0歳から18歳までの切れ目のない支援』を教育大綱に位置づけ、さらなる地域と一体となった青少年の健全育成と地域教育力の向上を目指しています。お話を伺い、各地域の『地域の子どもは地域で育てる』という意気込みと、上越市の人づくりにかける思い、歴史的な風土を感じました。