3月18日、さいたま市緑区のプラザイースト内映像シアターで開催された犯罪被害者支援県民公開講座に参加しました。
主催者であります公益社団法人埼玉犯罪被害者援助センター事務局長の森屋勝彦氏のご挨拶の後、交通事故被害者遺族の新井貴久治氏から「交通事故被害者への支援について」というテーマで、20歳の大学生さんの息子さんを亡くされた思い、そして刑事裁判から民事裁判に至る今日までの、非日常的な生活を余儀なくされた思いを語っていただきました。
新井氏は、お話の中で、息子さんが事故で運ばれた「朝の病院の知らせから非日常生活が始まったこと」、「免許更新時の警察署での事故映像ビデオは他人ごとと思われるが、実は誰でも隣に存在すること」など、誰もが加害者にも被害者にも成り得る表裏一体の関係を説かれました。 また、冒頭に「人は歯を食いしばっても生きていかなくてはならない」と述べられましたが、事件や事故に巻き込まれるとあまりのも多くの方に影響することへの実感として語られたと思いました。 最後に、『犯罪被害者支援は、まだまだ浸透されていない。』とご指摘がありましたが、私もまさにその通りであると考えております。 さて、私は3月11日に行なわれた議会一般質問で、犯罪被害者支援について幾つかをお聴きし、要望を致しました。その中で、ふじみ野市ではDV被害者の相談は年間100数十件寄せられているものの、他の凶悪事件等の被害者等の相談はないとのことでした。 仮に東入間署管内での凶悪事件そのものが全くなくて、相談がないのは喜ばしいことですが、悩みを抱えたまま数字の表れない方もおられるのかと心配しております。 私は、各自治体での広報啓発活動を積極的に展開していき、専門相談体制の充実を図っていくこと、また警察や犯罪被害者援助センター等の関係機関との連携を密にしていくこと、さらには条例制定や見舞金制度の整備を要望しました。 犯罪被害者等基本法の第5条によれば「地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、地域の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有する」とされ、地方公共団体の責務が明記されています。しかし、法的根拠とは別に犯罪被害者等の支援に対する機運の高まりを起こすことが重要と考えております。 それゆえ私は、一人でも多くの市民に、この支援についてのご理解をいただける活動を展開していく所存でおります。