お盆には先祖の霊が帰ってくると言われています。
76回目の終戦記念日を迎えた今日、押入れにあった亡き父の風呂敷包みを開けてみました。
父は、ほとんど戦時中の話をしなかったため、これまで人伝による認識でした。
軍隊手牒によれば、昭和14年12月に入隊、引き揚げ証明書で昭和22年6月に佐世保港に上陸とあり、聞いていた年数は一致するものの、引き揚げは舞鶴港ではなく佐世保港、また、葉書により捕虜生活はスマトラ島ではなく、レンバン島であったことがわかりました。
検閲のため、当時は好き勝手なことは書けませんが、中国、スマトラ、被武装解除通信の手紙で、親や姉弟への思いを綴り、戦況の変化が伝わってきました。
終戦末期の手紙には「立派な軍神になって見せる」と書かれ、きっと死を覚悟していたのでしょう。
私は大学3年時に父を亡くし、その後母も他界し、妻や娘は両親を知りません。
お盆で里帰りしたご先祖様にこれまでの感謝と家族皆が仲良く元気であることを報告しました。
また、コロナの一日も早い終息、戦争を知らない者として平和な社会、平穏な日々の生活を切に願いました。