5月18日、さいたま市南区のサウスピアで開催された『犯罪被害者支援ボランティアオープンゼミ』に参加しました。
この日のボランティアオープンゼミは、埼玉犯罪被害者援助センターが主催したもので、オリエンテーション、援助センターの紹介につづいて、専務理事の廣田貞造氏より被害者支援の歩み、歴史をご説明していただきました。
1時限目の『犯罪被害者支援の実際』では、殺人事件被害者遺族の支援者が、発生直後から自宅での生活や仕事ができなくなったことの遺族の苦しみ、また、インターネットサイトへの心ない書き込みによる2次的被害など、生活面の変化や経済的困窮の実際をお話していただきました。
また、2時限目の『アイリスホットライン』では、性被害に遭われた方の支援者から、被害者が警察への相談になかなか踏み込めない状況や、事件に遭われたことに対して自責の念が強いことが、わかりました。
なお、平成28年度、援助センターに寄せられた性被害相談件数は481件ありますが、この数値は氷山の一角と考えています。
性犯罪の加害者が、のうのうと日常生活を送っていると思うと、腹立たしさと同時に怖さを感じました。
最後に、支援者として心がけたことについては、①あくまでも被害者の意思を尊重してサポートを実施したこと、②支援できるメニューを具体的に明示し、できないことは他の機関にお願いしたこと、③代理受傷にならぬよう支援者同士のメンタルヘルスを行ったことと、と伺いました。
支援に当たっている二人の方から、『支援をするというのではなく、被害者と一緒に考える、一緒に動くという感覚』が大切であることを教えていただきました。
なお、講習には黄色のウインドブレーカーを着用した『埼玉県犯罪被害者支援学生ボランティア』のメンバーが、沢山参加されていて頼もしく感じられました。