活動報告

西部犯罪被害者支援県民のつどいに参加

本日は、ウエスタ川越で開催された「西部犯罪被害者支援県民のつどい」に参加しました。
犯罪被害者支援講座については、先月の川口市での講演以来2度目の参加となりましたが、今回も犯罪被害者遺族のお話を聞かせていただき、更なる制度的支援の必要性と犯罪被害者遺族に対する社会的関心を高めていくことが重要であると実感しました。
本日の基調講演では、平成13年に近所に住む男によって、御主人が刺殺された遺族の廿楽奈穂美氏より、「犯罪被害者遺族の心情について」というテーマで心情を語られました。

自動車整備業を営んでいた廿楽氏は、「先まで一緒に元気で仕事をしていた夫が、自転車で工場に出かけた途中で、刺身包丁2つ持った男に、馬乗りになって襲われ、メッタ刺しにされて即死状態だった。」と、事件現場に駆け付けた時の状況を冷静に語られました。また「駆け寄った自分は、主人の手首を押さえ、犯人は多くの警官に取り押さえられ、その隙間から顔が見えた。」と。

聴衆者への講演とは言え、その場のことを思い出させてしまっている被害者遺族に対し、本当に複雑な思いもありました。

お話の終盤では、「加害者は懲役8年で社会復帰ができ、やり直しができる。しかし、遺族である自分は主人を失った喪失感は消えません。被害者には、満期がないのです。満期は主人と再会する時です。」と語られました。さらに「犯罪に遭うまでは平凡な日々であったのに、たとえ小さな犯罪だとしても、触れてしまうと怖くて、怯えた人生になってしまう。」と、どれだけお辛かったことかと考えました。

さて、先日熊谷市では無差別的に6人の方が、殺害されるという痛ましい事件がありました。本日のお話の中にありましたが、本当にいつ何処で事件が起きるかわかりません。また、数字には表れない性暴力やいじめ、ストーカーなどの許しがたい凶悪事件も、まだまだたくさん潜んでいるかもしれません。

私は、前回同様に犯罪被害者遺族に対する制度的支援、そして市民ひとり一人のサポート意識の重要性は強く感じましたが、改めて犯罪抑止に向けての市民としてのマンパワーのあり方についての宿題も見つかりました。

テーマである『命の大切さ』や『被害者も加害者も出さない社会』に向け、今、私自身ができることは何かを考え、日々の活動をしていきたいと思っております。

本当に素晴らしい講演に参加させていただきましたことに感謝を申し上げますとともに、関係スタッフの皆様には、心より敬意を表しております。